「民事法の論点」
ご無沙汰しております。 久々の更新です。
研修所から修習内容の公開は慎むように言われているので,ブログも過疎化気味ですが,今回は読んだ本の感想です。 タイトルは「民事法の論点」。 著者は最高裁調査官の経験もある(現在は多分山形地裁所長),滝澤孝臣氏です。
正直,法律を勉強し始めの方が読んでも意味がパープリンだと思います。 極力平易に書かれている著者の努力は感じますが,ある程度勉強が進んだ人でないと,著者がなぜこの点に疑問を抱いているのかが理解できないと思います。
逆に,ある程度勉強の進んだ方は,自分のリーガルマインドを見直すため,本書を読むことを強くオススメしたい良書です。 書面による意思表示の意義(第一章)や自然債務の訴訟法上の取り扱い(第7章)など,突き詰めて考えるとどうなるか。 自分が理解したと思っていたことが,単なる通説の暗記であって真の理解に達していなかったのではないか,猛省を迫られる力作だと思います。
著者も,自身の現時点での考えであって今後の議論を待ちたいと留保するように,これが実務の通説というわけではないので,実務を知りたいという目的のみの方は読んでも意味はないです。ただ,著者の疑問を一緒に考えてみると,法律の楽しさを改めて感じる,そんな本です。
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